投資家が求めるのは小さな成功ではなく、Think Big!


先日、あるプログラムでスタートアップアイデア
プレゼンする機会がありました。

今回プレゼンしたのは、クラウド・マニュアルサービス
「Manu.ally」というサービスです。

これは、世の中にある説明書やユーザズガイドなどを
HTML5でつくれるというサービスです。

解決する課題は何かといえば、スマートフォンタブレット
などのモバイル端末がこれだけ普及しているのに、マニュアル
の類いはPDFであるためスマホに最適でないということです。

それをmemeobuildというHTML5エディタを使って解決する
というのが今回のプランです。

▼こんな感じです。


う〜ん、どうでしょうか?とても地味ですよね。決して悪く
ないけど、パッとしない感は否めないですね。


もともと、今回のプランはフランス人のパートナーがつくった、
memobuildというサービスををどう活かすかというプロダクト
アウト的な発想から始まりました。ただ、これが完成型ではない
ので、顧客からフィードバックを受けながら改善していこうと
考えています。

http://www.memobuild.com/


さて、僕がなぜ彼とパートナーを組んだかというと、彼のつくった
memobuildというエディタがとても優れていたからです。HTML5
という言語でwebアプリをつくることができます。実際、電子書籍
作成ツールとして応用することもでき、ちょっとアイデアがあれば
いろいろな形にすることができそうと思ったからです。


さて、今回失敗したなぁと思っているのが、なぜ「Think Big!
で行かなかったのか、ということです。


僕たちはこれを将来、E-learningに使いたいと考えているのですが、
E-learningを実現するためには、コンテンツの調達などとてもハードル
が高くなります。僕たちの考えは、「まずは小さな成功から」という
ものでした。


しかし、投資をする側はそんなことは求めていないです。かなり端的な
言い方をすれば、どれだけ大きくなるの?ということを求めているのです。


もし、スタートアップが小さな成功をして資金をつくることができれば、
そのあと投資を受ける必要性は下がります。投資家としては会社が小さい
うちに投資したいのが当然です。スタートアップとしては、自分たちで
ゆっくりマイペースでやるのか、それとも超特急で進むのかどちらか
でしょう。当然僕は後者の方が好きなので、ビジネスプランも大きな
絵を描くべきだったのです。少なくとも、小さなところにフォーカス
するのではなく、大きなビジョンの一部として紹介すべきだったと今
は感じています。


まとまりが無くなってきましたが、言いたかったことは、投資家に
ビジネスプランを話す際は、大きなビジョンを伝える。そして、実際
に動き始めたら小さな成功も狙って行く
。こんな感じが必要なのでは
ないでしょうか。


最後にプレゼンをつくる際、参考にしたものを紹介します。
たいへん申し訳ないのですが、evernoteに貼付けて保存して
いたので、オリジナルの出所が分からなくなってしまいました。
どなたか出所をご存じでしたら、教えてください。

かなり、ポイントがまとまってますので、資料をつくる際に
参考にしてください。

それとmemobuildもぜひ、使ってくださいね。
http://www.memobuild.com/


ーー引用ーー

1.現在ユーザーが感じている問題/不都合は何か?

企業として商品やサービスを提供する目的は、問題解決である。現在ターゲットする顧客層が不満に感じている問題を明確に出来ていないうちは、成功する事業プランを作成する事は不可能である。

2.どのようにしてその問題を解決するのか?

上記で問題提起をクリアに出来た場合は、それに対しての解決方法を商品やサービスに乗せて提供する。投資家が知りたいのは、極シンプルな”これ”があるから”この問題”が解決する、というポイントに尽きる。

3.対象とするユーザー/マーケットは何か?

問題とそれに対しての解決案がわかったら、次はマーケットである。投資家は通常幾つか異なる業界の企業に投資する事が多いので、それぞれのマーケット規模や詳細については起業家側に聞く事になる。その際にターゲットとするマーケットの大きさや見込み成長等に関して統計データ等を元に説明しなければならない。逆にその辺の説明が理路整然と説得力のある内容で出来れば、すでにターゲットマーケットに関しての知識とエンゲージメントを見せられるので、大きなプラス要素となる。

4.競合は誰か?

競合が全く無いケースはごく稀である。もし投資家に”似たような事を提供している、Aという会社を聞いた事があるかい?” と言われたとしたら、おそらく投資は受けられないだろう。競合の情報を調べ尽くし、なおユニークな商品やサービスが出来ていないと投資家の信頼は得られない。日本発のサービスの似たようなサービスが既に海外で展開されているケースが多々あり、驚くべき事に提供している本人達が知らないケースも少なく無い。

5.競合との差別化ポイントは?

競合他社を選定出来たのであれば、自社サービスがそれよりもより良い、もしくは違う点を見つけなければならない。また、違うだけではなく、他の会社がマネのしにくい物である必要がある。もし大きな資本を持っている会社が金の力に物を言わせて簡単にマネが出来るようであれば、市場を奪われてしまうのは時間の問題だ。

6.ビジネス/課金モデルは何か?

儲かる可能性の低いビジネスに手を出す投資家はいない。ピッチの際にはしっかりとした収益プランを提示するのが基本となる。そのプランの中には最低でも具体的なマネタイズ方法、人事プラン、成長プラン、エクジットに対するストーリー等を盛り込む必要がある。

7.個人としてのアピールポイント/実績は?

最終的に投資家が注目するのは”人”である。全く同じビジネスアイディアを100人に渡しても、大きく成功出来るのは恐らく1, 2人である。結局は誰がどうやるかが一番重要になってくる。自分がなぜそのビジネスに対して最適な人材であるかをアピールする事が重要。得に自分自身がCEOである場合は、アイディア以上に個人の資質が資金調達成功を左右する。

8.チームはどんな感じか?

もし既にスタッフがいる場合は、そのチームを説明しよう。どのようなバックグランドを持った人材がどのような役職に就くのか、そして彼らが保有する株式の割合も提示する必要がある。

9.何が欲しいのか?

投資家から得られる物はお金だけではない。お金だけを出すタイプの投資家も入れば、アドバイスや他社とのシナジー、そして幅広いネットワークを紹介してくれるタイプもあり、お金以外でどのようなリソースが欲しいのかも説明する事で、より速いスピードでの成長を望む事が可能になる。

10.どのくらい欲しいのか?

そして最終的には数字の話。投資額がいくら欲しいのか、そしてなぜその額なのか、何に使うのか等を綿密に考えて提示する。希望する投資額は少なすぎても、多すぎても良く無い。具体的なプランに基づいた現実的な数字で、無理なく会社を運営出来、なおかつ期待値を上げすぎないような額が良い。