営業としてのターニングポイント

今回は僕がセールスをやっているとき、ターニングポイントになったこと
を紹介したいと思います。ごく当たり前のことなので読む必要のない人も
いると思いますが、何かの役に立てば幸いです。


当時僕はPC周辺機器メーカーで営業をしていました。ムーアの法則のど真ん中
半導体製品を扱っていたので、3000円のものが半年後には1000円、1年後には500円
なんて世界でした。しかも規格化された製品のため機能や品質の違いはほとんどなく、
価格による差別化が唯一の競争優位になるような製品を扱っていました。そして、
お客様も安く買うことを望んでいるのだから、喜んでもらうには安く売ることだと
考えていました。


■安くすることは自分への甘え
サラリーマンとして働いていると自分の役割を果たすことで頭がいっぱいで、正直
他の部署の事とか考える余裕なんてないですよね。僕も日々自分の売上をどう伸ばす
かということしか考えていなかった。しかしある時、今まで懇意にしていた取引先が
他社に奪われるというが起きました。理由は他社が安いから。その時このままでは
まずいということに気づきました。「値段でついてる顧客は、値段で離れる」という
ことを学びました。本来営業の仕事とは100円のモノを80円にすることではなく、100円
でも高くないと思わせること
で、つまりそれが付加価値になるわけです。


製品やサービスを安く売るということは、付加価値を創造する作業をサボっているだけで、
自分に対する甘えでしかない
のです。


そのことに気づいたとき、何か世界が広がったような気がしました。そして、自分が利益を
あげることで管理など非生産部門をカバーし、彼らがまた僕らが作業しやすい環境を作って
くれる。これのサイクルが会社の仕組みなのだと分かりました。いわゆる、経営者目線って
やつですね。


■まとめ
転職サイトなどをみるとよく経営者目線とか書いてあるけど、結局、経営者目線とは全体を
見渡すということだと思います。そして全体を見るときは前からだけでなく、後ろから、左
から、右から見る必要があります。ちょうど球体をイメージすると分かりやすいかもしれない
ですね。このような思考のくせをつけることが大切だと思います。



■補足
このことに気づいてから具体的にやったことは、「スピード」です。メールや電話の返信を
速攻でやったり、新製品の情報をすぐ連絡したり、とにかくスピードは意識しました。
急にすばらしいプレゼンやトークはできないけど、ルーティーンをすぐやるのは誰でもでき
ますからね。いろいろな追い風があったかもしれないけど、数字が上がったのは事実です。