起業して半年が過ぎました・・

今年の1月に会社を設立して半年が過ぎました。

近況報告を兼ね、この6ヶ月間を振り返ってみようと思います。

最初に結論を言ってしまうと皆さんの予想通り、事業計画通りには
行きませんでした。(行っていない?)


■そもそも起業した理由
究極のところはザッポスのトニー・シェイが言うように「幸福」のためですが、
自分の言葉で言うと、「限られた時間を素敵な仲間と楽しく過ごしたい」
というのが起業した理由です。一度きりの限られた人生で、大半の時間を占める「仕事」
が楽しければ「人生」が楽しいのは言うまでもありません。その仕事の価値が社会に認め
られ、人々に喜んでもらえればどんなに幸せでしょうか。そんな思いでした。


■最初のビジネスモデル
僕がやりたかったのスマートフォン関連のビジネスです。なぜならこれからのWebの動向を
考えれば、モバイルからのアクセスが圧倒的に多くなるからです。googlefacebookも基本的
にはPCをベースにしたサービスです。これからはPCを一切使わず、モバイルだけで完結する
サービスが生まれると思います。そして、その市場には絶対的王者はまだいません。
また、何より自分自身が初めてiPhoneを触ったとき、目の前の世界が広がるような感覚、
どこへも行けるパスポートを手に入れたような感覚に感動したのもスマートフォンビジネス
を選んだ理由です。

コードが書けない僕が描いた成長プランは、スマホグッズ(モノ)からはじめ、その後サービスを開発する
ことでした。

1.ネット販売で資金を稼ぐ⇒ 2.リアル店舗兼オフィスを出店⇒ 3.物販で日銭を稼ぎつつ、サービス開発
⇒ 4.サービスローンチ⇒ 5.モノとサービスの両方から収益があがる


slide shareにその時に事業計画をUPしたので詳細はこちらでご確認ください。

要約すると、
改善したい問題:おしゃれでイケてるiPhoneのケースが売ってない
解決策:おしゃれなケースが簡単にしかも安く手に入るサービス(メガネのZoffみたいな感じ)
誰に:おしゃれに敏感なiPhoneスマホ)ユーザー


iPhoneケースを売ってみた
2011年2月、ネットショップのASP「ショップサーブ」を利用して開店準備を始めました。
簡単につくれると言うものの、HTMLがほんの少し分かる程度の知識の僕にとってはたいへんな
作業でした。今振り返るとなぜ十数万円の投資をケチったのかと思いますが。

3月、何とかサイトをオープンすることができたので、テストマーケティングを行いました。
商材はバイマなど海外から個人輸入仕入れました。(例えばcathkidstonのiPhoneケースなど)
最初は他のショップを参考に価格設定を行いましたが全く売れませんでした。そこで一気に
最安値をつけたところ、すぐに売れました。

ここで確認できたには、おしゃれなケースのニーズは必ずあるということと、既製品は価格勝負
になるので儲からない
ということでした。


■在庫リスク
おしゃれなケースのニーズはあると確信できたのでその仕組み作りを始めました。詳細はスライドを
みて頂きたいのですが、簡単に説明すると無地のケースを大量に仕入れ、ライセンスフリーの画像や模様、
ユーザー投稿の画像や模様(User Generated)をプリントしてケースとして販売するモデルです。

シュミレーションした結果、@350前後で仕入れることができれば成り立つことが分かりました。
アリババなどで仕入れ先を探し交渉しところ、最少LOT(MOQ)5K〜10Kということが分かりました。
仮に1Kだとしても35万円かかるわけでいきなりこの金額はかなりきついので資金調達を行うことに
しました。


■資金調達
デットでもエクイティ・ファイナンス(Debt / Equity Finance)でも資金調達は簡単ではありません。
ここでは詳細には触れませんが、共通して言われたのが「本当に儲かるのか」ということです。

当然VCであればリターンを求めるし、銀行であれば本当に返済できるのかがポイントになります。
さらに「儲かるのか」の他にポイントになるのは「ヒト」でしょう。あるVCには「基本的にチーム
でなければ出資しない」と言われました。


■LEDビジネスの立ち上げ
ケース販売が思うように立ち上がらないなぁと思っていたとき、ある人の紹介で出会った人に
「一緒にLEDの販売をやらないか」と言われ、参加することにしました。もともと環境に興味が
あったので、LED電球の他にも風力やソーラーの取り扱いができることに魅力を感じました。
なにより、生活のベースとなる日銭を稼げるというのが最大の理由でもありました。



■現在
というようにLED販売で日銭を稼ぎ、スマートフォン向けサービスをつくるという2足の草鞋で
やってきたのですが、仕入れ、品質トラブルがあり、LED販売も座礁してしまいました。
この半年を振り返り感じたことは、ひとりでは時間がかかり過ぎるということです。ただでさえ
スピード勝負のIT業界で、これは命取りです。たとえすばらしいアイデアがあったとしても開発
している間に他の企業に先を越されてしまうでしょう。

そこで、今僕が研究しているのが「リーンスタートアップ」といいう手法です。簡単に言うと
何人かでチームを作り、3ヶ月くらいでサービスをローンチしちゃおうというものです。
このやり方がスタートアップには一番適していると思うし、今一番必要な知識だと感じています。

正直まだ何も形になるものができていないのでかなり焦っている状況であります。

無論、これからも自分で創ることは続けていきますが、生活のベースをどう確保するかとうのが
当面の問題であります。