民放連もバカだけど電機メーカーはもっとバカ

先日、TVのレコーダーのCMオートカット機能が無くなるというニュースを聞いて腹が立つというか、日本の電機メーカーは終わったと思った。

【録画TV/レコーダの「CM自動カット」機能を見直し 三菱は次期製品で「オートカットi」省略へ】
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20110210_426235.html

詳しい経緯はリンクで確認してもらうとして、電機メーカーが民放連に配慮した形のようである。今のところ三菱電機1社だけだが、東芝や他のメーカーも追随する可能性があるようだ。

あまりTVを見ない事もあり、我が家には録画デバイスがないので現在のレコーダーがどのようなものなのかわからないが、昔ビデオテープの時代、CMを早送りしたり、手動でCMカットとかしたのを思い出す。おそらく多くのユーザーはCMなんて見たくないし、オートカット機能を便利なものとして使っていたはずである。にもかかわらず、この便利な機能を排除するということは、消費者と民放連を天秤にかけ、民放連を選んだということだ。

そこで、民放連の言い分をみてみよう。民放連の広瀬会長は次のように話している。
>>「ARIBの運用規定では、『広告部分のカット、スキップを自動的に行なうような機能の実装などを行なわないことが望ましい』としており、遠慮深い表現だが、はっきりダメなことを掲げている。我々が懸念しているのは、これを許せば、今後同じような機能を標準装備した機器が次々と出現し、無料である広告放送はどうなるか、テレビの文化や放送の水準は守られるのかという大変深刻な問題に関わっていることである。決して看過できないと思っている。今後、関係メーカーと協議を行ない、折衝していく」<<

要約すると、「タダでTVを見せてるのだからCMも見なきゃだめだよ」ということである。見たくないと言っている者にも無理やり見せようとしているの同じことである。本当に迷惑な話である。今までさんざん甘い汁を吸ってきたTV局のビジネスモデルは崩壊しているのに、業界を牛耳る人たちは変化に対応できないのであろう。

これは政治とまったく同じ構造で、派閥とか権力の方をしか見ない政治家と同じである。

今回のニュースをみて本当に日本の将来が心配になった。いつまでもこんなことを続けていたらいつか総スカンを食らうだろう。

ドラッカーが言うように「顧客はだれか」もう一度良く考えてもらいたい。